2026.03.05
犬は柿を食べていいが種は取り除こう!与え方・適切な量・アレルギーの可能性

犬に柿は適量であれば犬が食べても問題ない果物ですが、種・皮・ヘタには注意が必要です。
本記事では、体格別の適量、正しい与え方、アレルギーや誤食時の対処まで、初心者にもわかりやすく解説します。
ぜひ最後まで読んで、愛犬に安心して柿を与えられるよう参考にしてください。
犬は柿を適量なら食べて大丈夫

結論からお伝えすると、犬は柿を食べても大丈夫です。
柿には犬が中毒を起こすような有害物質は含まれておらず、熟した甘柿であれば安全に与えられます。
ただし「食べていい」とはいっても、与えすぎや与え方を間違えるとトラブルの原因になります。
糖分・カロリー・消化負担の3点が主なリスクで、正しく与えることが大切です。
犬に柿を与えるとき、おさえておきたい3つの基本があります。
- 種・皮・ヘタは必ず取り除く(喉詰まり・消化不良の防止)
- 与えるのは果肉のみ、小さくカットして
- おやつとして適量を守る(与えすぎは糖分過多・肥満の原因)
柿に含まれる主な栄養素
柿には以下のような栄養素が含まれており、犬の健康維持にも一般的なメリットが期待されています。
| 栄養素 |
含有量 (100gあたり) |
犬への主な働き (一般論) |
|---|---|---|
| ビタミンC | 70mg |
抗酸化作用 体のコンディション維持 |
| βカロテン | 420μg |
体内でビタミンAに変換 →皮膚・粘膜の健康 |
| 食物繊維 | 1.6g | 腸内環境のサポート |
| カリウム | 170mg |
体内の水分 電解質バランス |
| タンニン | — |
抗酸化作用 腸内の調整 |
| 水分 | 約83% |
水分補給 (食欲低下時などに有効) |
※柿のエネルギーは100gあたり約60〜63kcalとされています。フルーツの中では比較的カロリーが高めである点に注意が必要です。
柿を与えるときの注意点(概要)
柿は犬に与えられる果物ですが、次の点に注意が必要です。詳しくは後半で順に解説します。
- 糖分・果糖が多く、カロリーは高め
- 食物繊維が豊富なため、与えすぎると下痢になることも
- 種・皮・ヘタは消化しにくく、喉や消化管に詰まるリスクがある
- 渋柿・未熟な柿には有害成分が含まれる
- 腎臓病や糖尿病などの持病がある犬は与え方に注意が必要
犬が柿を食べるメリットと栄養から見る嬉しいポイント

「おやつとして与えてもいいのはわかったけど、どんなメリットがあるの?」という疑問にお答えします。
柿に含まれる栄養素が、犬の体にどのような形で役立つ可能性があるかを栄養素別にまとめました。
あくまでも医療効果を断定するものではなく、一般的な栄養学に基づく説明です。愛犬の体調や症状については必ず獣医師にご相談ください。
① ビタミンCによる健康維持のサポート
柿にはビタミンCが豊富に含まれています。ビタミンCには抗酸化作用があり、体の酸化ストレスを和らげる働きが期待されます。
犬は人間と異なり体内でビタミンCを合成できますが、ストレスや加齢によって失われやすいともいわれています。食材から自然に補える点は嬉しいポイントです。
※ビタミンCは水溶性なので、通常は過剰摂取分が排泄されます。加熱する場合は電子レンジや焼く方法がおすすめです。茹でるとビタミンCが流れ出てしまいます。
② 食物繊維による腸内環境サポート
柿には水溶性・不溶性の食物繊維が含まれており、腸内環境の維持に役立つ可能性があります。
特に不溶性食物繊維は消化のペースをゆっくりにし、血糖値の急上昇を抑える働きも期待できます。ただし、与えすぎると逆に下痢や軟便の原因になることがあるので要注意です。
③ βカロテンなどによる皮膚・被毛の健康維持
柿の橙色のもとであるβカロテンは、体内でビタミンAに変換されます。
ビタミンAは消化管・皮膚・粘膜を健康に保つ働きと関連しており、皮膚や被毛のコンディション維持をサポートする可能性があります。
βカロテンからビタミンAへの変換は必要量に応じて行われるため、柿によるビタミンA中毒の心配はほぼありません。
④ カリウムや水分による体内バランスのサポート
柿の約83%は水分。食欲低下時や夏場の水分補給として活用できます。カリウムは体内の水分・電解質バランスの維持に関わる成分です。
ただし、腎臓病・心臓病などの持病がある犬はカリウムの過剰摂取に注意が必要なため、与える前に必ず獣医師に相談しましょう。
⑤ 自然な甘みでエネルギー補給になる
果糖・ブドウ糖・ショ糖を多く含む柿は、食欲が落ちているときのカロリー補給としても活用できます。
甘い味が犬の食欲を刺激し、ドッグフードへのトッピングとして役立てる場合もあります。ただし糖分が多いため、与えすぎは肥満・糖分過多の原因になります。あくまで少量のおやつとして活用してください。
犬に柿を与える適量は?体の大きさ別の目安

「どのくらいの量なら大丈夫?」という疑問は、多くの飼い主さんが持つ一番の気がかりではないでしょうか。
柿はおやつとして与えるものであり、1日の必要カロリーの10〜20%以内が基本的な目安です。
柿100gのエネルギーは約60〜63kcal。体格が小さい犬ほど少量が基本です。以下の表はあくまで目安であり、個体差があるため体調を見ながら調整してください。
超小型犬・小型犬の目安
体が小さいほど少量が基本です。初めて与えるときはさらに少なめからスタートし、異常がないか観察してから少しずつ増やしましょう。
| 犬のサイズ | 体重目安 | 1日の量の目安 | 与え方のポイント |
|---|---|---|---|
| 超小型犬 | 〜4kg未満 |
1〜2口程度 (約5〜10g) |
初回はさらに少量から 細かく刻んで与える |
| 小型犬 | 4〜10kg程度 |
2〜3口程度 (約10〜20g) |
おやつ量の範囲内で調整する |
|
小型犬 (やや大きめ) |
8〜10kg前後 | 最大でも20〜30g程度 | 一度にまとめて与えず分けると安心 |
中型犬・大型犬の目安
体重が大きくなっても「たくさん与えていい」というわけではありません。大量摂取は下痢や消化不良の原因になる可能性があるため、量は控えめを基本にしましょう。
| 犬のサイズ | 体重目安 | 1日の量の目安 | 与え方のポイント |
|---|---|---|---|
| 中型犬 | 10〜25kg未満 |
約20〜40g (小さめ数切れ) |
一気に食べさせず様子を見る |
| 大型犬 | 25kg以上 | 約40〜60g程度 | 与えすぎると糖分過多になるため注意 |
| 超大型犬 | 35kg以上 | 最大でも60〜80g程度まで | 主食ではなくおやつとして与える |
柿を与える頻度は毎日でも平気?
柿はあくまでおやつ(補助食品)です。毎日継続的に与えると、糖分・カロリーが積み重なって肥満や消化トラブルにつながる可能性があります。
週に2〜3回程度、特別なごほうびとして与えるのが現実的な運用方法といえるでしょう。なお、柿を与えた日は主食のドッグフードの量を少し減らしてカロリーオーバーを防ぐことも大切です。
犬に柿を与える際は種・皮・ヘタに注意!正しい与え方

柿の果肉そのものはOKですが、種・皮・ヘタは犬に与えてはいけない部位です。それぞれのリスクと対処法を確認しておきましょう。
柿の種は必ず取り除く
柿の種は大きく固いため消化できず、誤飲すると食道や腸などの消化器官に詰まり、最悪の場合腸閉塞を引き起こす危険があります。特に体の小さい小型犬や超小型犬は詰まるリスクが高いため、一粒でも見落とさないよう注意が必要です。
皮やヘタは犬に与えないほうがよい
柿の皮はビタミンCやβカロテンを豊富に含んでいますが、硬くて消化不良を起こしやすい部位です。
また農薬が残留している可能性も否定できないため、与える場合はよく洗うか、むしろ与えないほうが無難です。ヘタも同様に固く消化されにくいため取り除いてください。
小さく切って与えると安全
与え方の手順を確認しておきましょう。
- STEP 1熟した甘柿を選ぶ(渋柿・未熟な青い柿は避ける)
- STEP 2皮をむき、ヘタを取り除く
- STEP 3種をすべて取り出す(見落とし厳禁)
- STEP 4一口サイズに小さくカットする(小型犬はさらに小さく、すりおろしも可)
- STEP 5少量から試す(初回は特に少量で様子を観察)
なお、加熱(電子レンジ・焼く)して与えることも可能です。茹でるとビタミンCが流れ出てしまうため、蒸すか電子レンジでの加熱をおすすめします。
犬が柿を食べるときの注意点とアレルギーや体調への影響

犬が柿でアレルギーを起こす可能性
柿はアレルギーを起こしにくい食材といわれていますが、まれに食物アレルギーが発生する可能性はゼロではありません。
食物アレルギーは体内の免疫機能がタンパク質に過剰反応することで起こるもので、柿にもわずかながらタンパク質が含まれています。
柿アレルギーで見られる可能性のある症状:
- 口まわりや顔の赤み・むくみ(食べた当日に現れやすい)
- 嘔吐・下痢・食欲不振(翌日〜2日後に現れることも)
- 皮膚のかゆみ・湿疹
- 目の充血
初めて与えるときはひとかけら程度の少量からスタートし、食後しばらく様子を観察してください。異常がなければ次回から少しずつ量を増やしていくと安心です。
犬が柿を大量に食べた場合に起こりうるトラブル
柿を大量に与えてしまった場合、以下のようなトラブルが起こる可能性があります。
- 下痢・軟便:水分と食物繊維が多いため、与えすぎるとお腹がゆるくなりやすい
- 消化不良・嘔吐:特に丸飲みした場合や固い部分が残っていた場合
- 肥満・糖分過多:継続的に多量を与えると体重管理が難しくなる
- 胃石様のトラブル(推測):人間では「柿胃石症」という病気が知られており、犬でも同様の現象が起こる可能性は否定できないといわれています。
- ただし犬での明確な症例報告は現状では少ないため、断定はできません
持病がある犬が柿を食べるときの注意点
以下のような持病を持つ犬は、柿の与え方に特別な注意が必要です。
最終的な判断は必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。
| 持病・状態 | 注意すべき理由 |
|---|---|
| 腎臓病 | カリウムの過剰摂取が高カリウム血症につながる可能性がある |
| 心臓病 | 同様にカリウム制限が必要な場合がある |
| 糖尿病 | 糖分・果糖が多く血糖コントロールに影響する可能性がある |
| 療法食中の犬 | 療法食との栄養バランスが崩れる可能性があるため、与える前に必ず相談 |
| シニア犬 | 腎機能が低下していることが多く、カリウム・糖分への配慮が必要 |
| 子犬(幼犬) | 消化機能が未熟なため、すりおろすなどさらに丁寧な下処理を |
犬は干し柿や加工品も食べていい?柿の種類別の考え方

干し柿・ドライフルーツは基本的に注意
干し柿は水分が抜けて糖分が凝縮されているため、生の柿に比べてカロリーが約3〜4倍高くなります。干し柿100gのエネルギーは約274kcal。
少量でも高カロリーになりやすく、生柿と同じ感覚で与えると与えすぎになる危険があります。
与えるとしたら、原材料が「柿」のみで添加物が含まれていないものに限り、ほんのわずかな量にとどめましょう。
市販の干し柿は種が含まれているものやヘタがついたままの商品もあるため、事前に確認が必要です。
渋柿や未熟な柿は避けたほうがよい理由
渋柿・未熟な青い柿には「アルカロイド」という有毒物質が通常の熟した柿よりも多く含まれているとされています。
犬は渋みに鈍感なため、気にせず食べてしまうことがありますが、中毒症状を引き起こす可能性があるため与えてはいけません。
散歩中に木から落ちた実を拾い食いしないよう、特に秋は注意が必要です。
渋柿も干し柿に加工されたものであれば渋み成分が変質して問題ないとされていますが、念のため与えるなら熟した甘柿のほうが安心です。
柿の加工食品やアルコール漬けは犬にNG
柿を使ったジャム・ジュース・ケーキ・クッキー・缶詰などの人間向け加工食品は犬には与えないでください。
これらには砂糖・油脂・保存料・香料などの添加物が多く含まれており、犬の健康に悪影響を与える可能性があります。
また、柿のアルコール漬け(柿ワインなど)はアルコールが犬に中毒を起こすため絶対にNGです。
- 熟した甘柿の果肉:OK(適量で)
- 干し柿(無添加・種なし):少量ならOK(カロリー注意)
- 渋柿・未熟な青い柿:NG
- 柿を使った菓子・ジュース・ジャム:NG
- アルコール漬けの柿:絶対NG
犬と柿に関するよくある質問【Q&A】
Q. 犬が柿の種を食べた!危険ですか?
A. 柿の種を誤飲した場合、小型犬は特にリスクが高く、食道・腸などの消化管に詰まって腸閉塞を引き起こす可能性があります。
種が詰まった部分に穴が開く危険性も指摘されています。
少量であっても、誤飲後に嘔吐・食欲不振・ぐったりした様子・お腹を気にする仕草などが見られたら、すぐに動物病院を受診してください。
「様子見でいいか」の判断は自己判断せず、必ず獣医師に相談することをおすすめします。
Q. 柿の皮を少し食べてしまったけど大丈夫?
A. 少量であれば重篤なトラブルにつながる可能性は低いですが、皮は硬くて消化しにくいため、軟便や消化不良が起こることがあります。
食後に嘔吐や下痢が続く場合は獣医師に相談しましょう。再発防止のため、次回からは皮をむいた果肉のみを与えてください。
Q. 柿の種(おつまみのスナック菓子)を犬が食べてしまった!
A. おつまみとして販売されている「柿の種」はあの米菓(スナック菓子)のことで、本物の柿の種とは別物です。
塩分・香辛料・油脂などが多く含まれており、犬には適していません。
ひとかけらなら緊急性は低いことが多いですが、大量に食べてしまった場合は獣医師に相談してください。
Q. アレルギーが出たらどうすればいい?
A. 柿を与えた後に口まわりの赤み・嘔吐・下痢・皮膚のかゆみ・目の充血などが見られたら、すぐに柿を与えるのをやめ、症状が続く場合や悪化する場合は速やかに動物病院へ。
アレルギーと判明した場合は、今後は与えないようにしましょう。
Q. 犬が食べてはいけない果物は何がありますか?
A. 柿はOKな果物ですが、以下は犬に与えてはいけない代表的な果物です。
-
- ぶどう・レーズン:腎不全を引き起こす危険性があり、少量でも致命的になりうる
- アボカド:ペルシンという成分が消化器・心臓に影響を与える
- さくらんぼ(種・葉・茎):青酸化合物を含む
- いちじく:皮膚炎や消化器への刺激を起こすことがある
新しい食材を与える際は事前に調べるか、かかりつけ獣医師に確認する習慣をつけておくと安心です。
まとめ
犬に柿を与えることは、正しく与えれば問題ありません。大切なのは以下の点を守ることです。
- 種・皮・ヘタを必ず取り除く(喉詰まり・腸閉塞防止)
- 熟した甘柿の果肉のみを小さくカットして与える
- 体格に合った適量を守る(おやつの範囲内で)
- 初回は少量から始めてアレルギー反応がないか確認する
- 持病がある犬は事前に獣医師へ相談する
旬の秋の果物・柿を、愛犬と一緒に楽しんでいただけたら嬉しいです。





















